「ニートのあした」宣言（アタシ版）

　はあ。きょうも しごとに いってきた。それでも あたしはニートなの。

　はたらきたくない。きょうは、やすみたい。そんなとき、あなたは すてきなニートなの。

　やすみたいけど しごとに いくわ。それでも あなたはニートなの。そういう ゆるい連帯、資格を とわない社会運動が必要なのよ。

　ねえ。どうして労働があるの。どうして、はたらかないといけないの。その必要性ってマッチポンプなんじゃない？ たとえば、肉食を 例に かんがえてみましょう。いま、ほとんどの畜産は穀物や大豆を エサにしているわ。肉食は たんなる ゼータクにすぎないの。べつに必要のないものよ。たまに たべるくらいで いいの。けれど、それでも肉を たべることで むだに しごとを ふやしているんだわ。

　DiY（Do it Yourself）、「自分で つくる」。 いっしょに手づくりする。いろんなものを つくってしまう。そうすれば たいがいのものは手に はいるわよ。ゴミとして すてられてしまうものを 有効利用すれば、ほとんどのものが手に はいるわけ。ひろう。つくる。わかちあう。それだけの原理で わたしたちは ほとんどの労働を ぶっこわすことができるのよ。

　かんがえてみて。どうして あなたみたいな ひとにさえ しごとが あるの？ それは、ニートが しごとを ゆずってくれたから。

　かんがえてみて。全世界のニートがゼネスト（一斉ストライキ）ならぬ、一斉就労したとしたら？ あなたは たちまち しごとに あぶれちゃう。ニート革命で、あなたは しごとを うしなっちゃうわ。どうしましょ？？

　かんがえてみて。ニートが ほんきを だしたら どんなに すごいか。

　ねえ。ねえってば！ ニートが どんだけ充電してると おもってるのよ。元気玉で いえば東京ドーム200コ分よ！ おそろしいわ！ あんたなんか、ふっとばすんだから！ 降参するのよ！ あきらめるのよ！ そして、おしりなさい！ おもいしっちゃいなよ！ ニートには かてないって。さあ。ニートに おもいを はせるの。そしてニートしちゃいましょ！

　それでも しごと「したい」なら、あたしたちは ひとつ、ささやかな要求をするわ。世界のニートにカネを はらってちょうだい。おかげで就職できましたと、感謝のカネを はらってよ。だって、あんたが給料 もらえるのは、全部ニートのおかげさまじゃないのさ！ 給料を くれるのは職場ですって？ ふざけるのも いいかげんにして！ 就職できなかったら、その給料もらえてないでしょが！ わかってんの？ アパートの ひとりぐらしだって そう。実家に すんでくださっている ひとたちが いるから、あんたに すむところが あるの。なにが自立よ。あたしたちは、いつでも どこでも たすけあって いきているのよ。ともだちだわ。人間は、うまれたときから たすけられっぱなしよ。

　「自立」って なによ？ しごとして、ひとりぐらしして、そうしてる やつが「自立してる わたし」なんていう、幻想に まどろむための「自立」なら、根こそぎ ぶっこわしちゃうわ！ 破壊よ。それは ニートが、障害者が ずっと主張してきたことじゃない？ なにが「労働者よ団結しよう！」よ。ふざけんじゃないわよ。そもそも労働はアクなの。諸悪の根源なのよ。

　いいかげんにしてよ！ なにが「労働は義務」よ。たくさんのボランティアに ささえられて生活しているくせに、えらぶってんじゃないわよ。ニートは どうしても はたらきたい ひとに「しごとを わける」っていうボランティアを しているの。わけてもらってるのに自分は わけないって どういうことよ！ ふざけるな。こっちは しごとを ゆずるから、カネを わけろって いってるのよ。

　あまりにも ごもっともな はなしじゃないのさ。世界のニートたち、連帯しましょ。そして強制労働を おしすすめる わるいヤツらに請求書を おくりつけましょ。それこそニート革命であるはずよ。ニートは、革命なのよ。

　ニートは胸をはる必要すらない。どうしてって、ニートを うみだすのは強制労働社会なんだもん。勝手に「ニート」と よばれてしまったの。いちいち「ほこり」なんて もつ必要ない。ただ、ふつうの顔を していれば いい。だって、おかしいのは強制労働社会だもん！

　2月10日はニートの日！ そして、2月11日は「ニートのあした」！

　革命は もう はじまっちゃったの！ ねえ、ねえってば。強制労働社会に請求書を おくりつけようよ！ おもいしらせるの。ニートが マジになったら、どれだけ おそろしいか！ ねえ、わくわくしない？

　ふざけんじゃないわ、強制労働社会！ ドレイ労働は、もう たくさん！